ぼくはしがない一般事務員だ。

だから、色んな部署の人から、伝言板にされることが多い。

具体的には「あなたの部署のこういうところが困るから、部長に言っておいて!」というものである。全然具体的じゃないですね。

例えば、ぼくのいる部署は営業部だから「交通費の精算を出すのが遅い!」だとか、「書類の書き方が違う!」だとか「必要書類が提出されていない!」といったモノが多い。

 

嫌なんだよなあ。

 

で、ぼくはしがない事務員だから、それをそのまま自分の上司に伝えるわけです。

するとどうなるか?

まあ、言わずもがなですね。

「はあ?何言ってるの?うちがどれだけ忙しい部署か分かっているの??」と、大体そんな感じの返事が返ってくる。

ぼくはどっちの言い分も聞いているから、どっちの言うこともとてもよく理解できる。

理解できるから、困るんだよな。

なぜならどちらも間違っていないから。

営業部隊にとっては、売上を上げることが至上命題で、至極当たり前のことである。それ以外の業務は、できれば関わりたくない雑用だ。そして、会社にお金を持ってくる自分たちが一番偉いのであって、それ以外の部署の人は、自分たちをサポートすれば良いと考える(まあ、それもどうかと思うけど)。

営業部隊はその分、数字に追われるプレッシャーを抱えているのである。

一方ミドルオフィス、バックオフィスの人たちは、会社を運営するのが仕事だ。

彼らがいなければ、会社は会社として機能しない。

彼らの至上命題は、決まりに従い、決まり通りにつつがなく書類を整え、しかるべき人にしかるべきハンコをもらうことだ。また、お金を出し入れすることだ。

彼らの仕事は、とてもシステマティックである。スケジュール通りに、細かい部分まできちんと整っていることが何より大事だ(それもどーだろ?)。つまらないルーティンは多いが、余計なプレッシャーを感じることはないし、どこの会社でも通用するスキルが身に付く。

そして、こまかい書類の不備が多いフロントオフィスの連中が腹立たしくて仕方ない。

 

どっちの言い分も、正しい。

 

それぞれの立場によって、主張する正義は違うのである。

でも、正直そういった争い自体がどうでもいい。

ぼくら一般事務員は、板挟みと言えば板挟みで辛いんだけど、色んな立場の人の色んな主張に触れることができて、そこは割と面白い。

 

なんか、そうやって大の大人たちが、子ども以上にお互いの意地を張り合っているのをみると、世の中から戦争が無くならないのもしゃあないのかなーと思ってしまいます。

それと同時に、変なプライドを捨てて、合理的に物事を考えることってとても難しいし、それ故に大切なことなんだなと、実感することができます。良い学びになりました。もうお腹いっぱい。

 

おしまい。