西原理恵子月乃光司のおサケについてのまじめな話 アルコール依存症という病気

 

 

ちきりん女史のブログを読んで、早速上記のアルコール依存症の本を読んだ。

理由は、自分には潜在的アルコール依存症のリスクがあると思ったからだ。

なんでそう思ったかというと、結構毎日酒を飲むからだ。

もしかしたら自分にもアルコール依存症になるリスクがあるんじゃね?だったら、早い段階で正しい知識を知っておいたほうがいいんじゃね?という漠然とした不安がよぎったのである。

本を読んで最初に思ったのは、とりあえずまだ自分は依存症ではないなということ。

もちろんホッとしたよね。

でもそれと同時に依存症になるリスクももっているな、とも思った。

いやいや読んでよかったよ。

まあ、そんな自己保全の感情を抱くため以上に非常に気づきの多い本でした。

特に大きな気付きは、「正しい知識を持って、適切な行動をすることの大切さ」と「そうは言っても、問題の渦中にあるときに正しい知識を取得して、適切な行動をおこすことなんてできないよね。だから事前の備えって重要だよね。つまりは常日頃から情報を取得しようとすることは重要だよね」ということかね。

あと、「こんなことで悩んでいるのは自分だけ!なんで自分ばっか?!」って思う問題の多くは、過去に同じようなことで悩んだ人がいて、その具体的な対処法もすでに確立されているということ。ちょっと手間を掛ければ、恥を捨てて周囲に助けを求めれば、大抵のことはなんとかなります。

 

アルコール依存症は、病気です。多分、ぼくも含め世間一般の人が抱いているよりもずっと深刻で大変な病気です。

まずこの本を読んで一番最初に驚いたのは、アルコール依存症は治らない病気であるということ。一回依存症に陥った人は、その後お酒を楽しむことができない体になるのです。一滴も飲んじゃだめ。もう3年も飲んでいないし、一杯くらいいいか、と口をつけたらアウト。また際限なくお酒を飲むようになってしまうのが、この病気の恐ろしいところなんだなと思いました。

そして、退院患者の10年後の生存率が極端に低いこともこの病気の恐ろしいところだと感じました。アルコール依存症と診断され、専門病棟に入院し、もう社会に復帰しても大丈夫ですよと言われて退院した人たちの2人に1人が、退院後10年以内に死亡しているとのこと。

原因は主に2つかなと。

1.再発のリスクが高い

先程も記載したように、この病気は一度発症すると完治することはありません。一滴でも飲んだらまた再発します。

病院の中にはお酒はおいてありませんね(当たり前か)。でも世間にはありとあらゆるところにお酒がおいてあります。

休みの日にフラッと出かけて、何気なく入ったコンビニにはキンキンに冷えた缶ビールが置いてあります。たったの数百円の出費で、あなたはあれだけ恋しかった禁断のアルコールを、なんの苦労もなく手に入れることができてしまいます。コンビニ店員も、あなたがアルコール依存症を患っているなんて知る由もありません。

そんな感じで、簡単にアルコールを口にすることができる社会において、アルコール依存症の再発リスクは非常に高いものであるといえます。

もうアルコール依存症の人は外出するときに「私はアルコール依存症です」ってIDカードを首からぶら下げるとかしないといかんのでは?でもそんなことするといわれのない差別が、、って話になるし、そもそも毎回ちゃんと外出時にそんなカードをぶら下げるのかって話にですね。

 

2.依存症と診断された時点ですでに体の中がボロボロ

依存症になると、とにかくアルコールが体にある状態が正常で、そうじゃない状態が異常になります。飲みすぎて二日酔いになったことがある人ならわかると思いますが、ちょっとでも摂取量をオーバーすると、体がしんどくて仕方ありません。頭は痛いし気持ち悪いし、体はだるいし、、、。でも、アルコール依存症の人たちは、そんな体の悲鳴はお構いなしにグビグビとお酒を飲み続けます。

退院患者の主な死因は肝硬変などの肝臓障害、急性心不全(多くは急性アルコール中毒!)、脳血管障害、自殺、事故などだそうです。恐らく入院してきた段階で肝臓はボロボロ、血液もドロドロで、もうどうしようもないくらいに体にガタが来ていたのでしょう。いまさらアルコールやめてもおせーよ!って状態なんだと思います。

 

あともう一つ驚いたのが、医師の間でもアルコール依存症に対する正しい知識が浸透していないということ。内科や外科の先生できちんとアルコール依存症に対する知識を持っている人は驚くほど少ないのだそうです。

それは結構な問題だよな。

大体人が「なんか体の調子がおかしいな」と思ったら真っ先に駆けつけるであろう人たちが、こんな恐ろしい病気に対して無知なんて怖すぎる。

その段階で「もしかしたらこの人はアルコール依存症かもしれない」と気づくことができれば、もっと早い段階で適切な処置を施すことができるんじゃないかなと思いました。一般人の無知も恐ろしいけど、こっちの無知さのほうが問題としては深刻なのではないでしょうか。

アルコール依存症もそうだけど、世の中にはきちんと知られていないがゆえに、不当に差別されている人やものが、まだまだたくさんある。恥ずかしながらぼくもアルコール依存症ギャンブル依存症というものに偏見を持っていた。基本的には自分で自分のコントロールができない、だらしのない人がなるものなのだろうと。

でも、そうじゃない。

その認識を改めることがまずは一歩。

自分には関係ないからなんて思わずに、みんなが読むべき本だし、この問題についてはもっと広く議論されるべきなんでしょうね。続きはまた次回。

おしまい。

 

西原理恵子月乃光司のおサケについてのまじめな話 アルコール依存症という病気